築年数が古い物件のメリット・デメリットとは?後悔しない選び方を解説

マイホームの購入や賃貸物件を探す際に、築年数が気になる方も多いのではないでしょうか?
「築浅が安心」と考える方が多い一方で、実は築年数が古い物件にも魅力や利点がたくさんあります。この記事では、築年数が古い物件(以下、古物件)のメリットとデメリットをそれぞれ詳しく解説し、選ぶ際のポイントも紹介します。



築年数が古い物件のメリット

1. 賃料・販売価格が比較的安い
最も大きな魅力は価格の安さです。築年数が経つほど、物件の価値は一般的に下がるため、同じ立地・広さの築浅物件と比べて、賃料や販売価格が安く設定されていることが多くなります。
特に都心など地価が高いエリアでは、古物件を選ぶことでコストを大幅に抑えられる場合があります。


2. 広めの間取りが多い
昭和〜平成初期に建てられた物件は、現在の住宅よりも部屋数が多く、各部屋の面積も広めなことが特徴です。家族向けにゆとりのある生活を望む人にとって、古物件は理想的な選択肢となり得ます。


3. 味わいのあるデザイン・建材
最近では、「レトロ」や「ヴィンテージ」という言葉が人気ですが、古物件には現代の建築にはない風合いがあります。木の温もりが感じられる建材や、重厚な玄関ドア、レトロなタイルなど、唯一無二の魅力を持つ物件も。
DIYやリノベーションを前提に探す方にとって、古物件は素材としてとても価値があります。


4. 交渉の余地が大きい
古物件は空室期間が長いことも多いため、価格交渉や条件交渉がしやすい傾向があります。賃貸であれば礼金や更新料の減額、購入であれば価格の値下げやリフォーム費用の一部負担など、オーナー側と柔軟に交渉できる可能性が高まります。

築年数が古い物件のデメリット

1. 設備が古く、メンテナンスが必要
給湯器や水回り、電気配線など、建物のインフラ設備が老朽化しているケースが多いです。快適に住むためには、入居前にしっかりと状態を確認し、必要があればリフォームや修繕の費用を見積もる必要があります。
また、エアコンやインターホンなどが旧型だったり、インターネット回線が非対応のことも。


2. 耐震性への不安
1981年6月以前に建てられた物件は、「旧耐震基準」で設計されている可能性があります。これらの物件は地震時の安全性が劣る場合があり、耐震補強がされているかどうかの確認が必須です。
耐震診断や補強には費用がかかるため、長期的な視点で安全性を検討することが重要です。


3. 断熱・防音性能が低い
築年数が古い物件は、断熱材や窓サッシの性能が低く、冬は寒く夏は暑い傾向があります。また、防音性も現代の建物より劣るため、外の音や隣室の音が気になりやすい点もデメリットです。
リノベーションを前提とする場合は、断熱性能やサッシの改善も視野に入れましょう。


4. 住宅ローン・保険の審査に影響することも
築年数が古い物件は、金融機関によっては住宅ローンの審査が厳しくなったり、借入可能額が減ることがあります。また、火災保険や地震保険でも、保険料が割高になったり、加入自体が制限されるケースもあるため注意が必要です。

築古物件を選ぶ際のポイント
築年数だけでなく、リフォーム歴を確認すること
→ 内装が新しい場合、築年数に関係なく快適に住めることも。

耐震補強の有無をチェック
→ 古くても安全性が確保されている物件は安心感があります。

管理状態を確認する(マンションの場合)
→ 管理組合が機能しているかどうかで、共用部分の清潔さや安心感が変わります。

専門家による建物診断を依頼するのもアリ
→ 見えない部分の老朽化を見極めるのに役立ちます。

まとめ:築年数にとらわれすぎず、物件の“本質”を見ることが大切

築年数が古い物件には、「価格の安さ」「レトロな魅力」「広さ」などのメリットがある一方で、メンテナンスや安全性の確認が重要なポイントとなります。ただ築年数が古いからといって、一概に「ダメな物件」ではありません。

自分のライフスタイルや予算、価値観に合った物件を選ぶためには、「築年数」だけでなく、「建物の状態」「過去の改修」「周辺環境」など総合的に判断することが大切です。

築古物件を賢く選び、自分らしい住まいを見つけましょう!