夜景がもっと美しくなる。インテリア照明の選び方と配置術

高層階やベイエリアのマンションから見える美しい夜景。
せっかくなら、その景色を最大限に引き立てる“照明”にこだわってみませんか?

夜景と照明は、一見すると反対の存在のように思えますが、バランスよく組み合わせることで互いの魅力を引き出す存在になります。

今回は、夜景を楽しむために最適なインテリア照明の選び方や、配置のコツをご紹介します。



なぜ「照明」で夜景の美しさが変わるのか?

夜景を楽しむうえでの大敵は、部屋の照明による“ガラスの映り込み”。
明るすぎる照明や照度の向きによって、夜景が見えにくくなったり、自分の姿が窓に映ってしまったり…。

そのため、夜景が見える部屋では「照明の選び方と配置」がとても重要なのです。


夜景が映える照明の選び方5つのポイント

① 暗すぎず、明るすぎず。「間接照明」が基本
部屋全体を照らすシーリングライトでは、窓ガラスに反射して夜景が見えにくくなってしまいます。
そのため、間接照明(スタンドライト・テーブルランプ・フロアライトなど)を中心に構成するのが理想的。

・天井を照らす「アップライト」

・壁や床を照らす「間接照明」

・ソファ横やベッド横の「スポットライト」など

直接目に入る光を避け、光源を隠すことがムード作りのコツです。

② 色温度は「電球色」がベスト
夜景の美しい時間帯は、温かく落ち着いた雰囲気を大切にしたいもの。
照明の色(色温度)は、**オレンジがかった“電球色(2700K前後)”**を選ぶと、夜景と喧嘩せず調和しやすくなります。

✖ 昼白色や白っぽいLEDは、夜景の色をかき消してしまうことも

〇 電球色は、夜のくつろぎ時間に最適な「陰影と温もり」を演出

③ “低い位置”に配置するのがコツ
夜景を邪魔しないためには、照明の高さも重要。
天井付近や目線の高さより上に光源を置くと、反射しやすくなります。

おすすめは…

・ロータイプのスタンドライト

・フロアクッションの横に間接照明を設置

・窓際は極力照明を避ける(ガラスへの映り込み対策)

低めの照明がもたらす“陰影”と“奥行き”は、夜景の美しさを引き立ててくれます。

④ 調光・調色機能があると理想的
夜景の見え方は天候や時間帯によって変わるため、光の強さや色味を調整できる照明を取り入れると万能です。

・スマート電球(スマホ連動で調光調色が可能)

・無段階調光ができるリモコン付きライト

複数の照明を組み合わせてシーンに応じた光を演出

映画を観るとき、友人とお酒を楽しむとき、一人でリラックスする夜——。
シーンごとに“照明の表情”を変えると、夜景との付き合い方も豊かになります。

⑤ 光源のデザインも“見せるインテリア”に
夜景が主役の部屋では、照明そのものも“空間を彩るオブジェ”として活躍します。

おすすめデザイン例:

・曲線的なフロアランプで柔らかさを演出

・クリアガラスのシェードで光を透かす

・ラタンやウッド素材で自然な温もりを加える

部屋のテイスト(モダン/ナチュラル/韓国風など)に合わせて選ぶと、視覚的な一体感も生まれます。


夜景を引き立てるレイアウトの工夫

照明だけでなく、家具の配置や視線の流れも「夜景を楽しむ空間」には大切です。

ソファやベッドは“夜景に向ける”
⇒リビングならソファを窓側に向けて配置し、背後に間接照明

寝室ならベッドの枕元を照らすランプだけに絞って、窓の先に視線が向くように調整

カーテンは「引き上げ式」or「透け感」で夜景を損なわない
⇒ロールスクリーンや縦型ブラインドで“夜はフルオープン”が理想

昼間もナチュラルに見せたいなら、リネン素材の薄手カーテンがおすすめ


まとめ|照明で、夜景と暮らす贅沢をもっと深く

夜景を美しく見せるための照明は、ただの“明かり”ではありません。
それは、空間と気分を調和させるインテリアの演出装置でもあるのです。

・間接照明+電球色=夜景を邪魔せず美しさを引き立てる

・低めの配置で“映り込みゼロ”を目指す

・スマートな調光で、シーンに合わせた演出を楽しむ

何気ない夜が、少し特別になる。
そんなひとときを灯す照明を、あなたの暮らしに取り入れてみませんか?