「敷金・礼金」って何?意味と違いを徹底解説

部屋探しをしていると、物件情報に必ずと言っていいほど出てくる「敷金・礼金」。
不動産の専門用語に慣れていない方にとっては、「なんとなくお金がかかるのはわかるけど、結局どう違うの?」と疑問に思うかもしれません。

この2つは、賃貸契約の際に支払う「初期費用」のなかでも大きなウェイトを占める項目です。でも実は、それぞれの意味や役割はまったく異なります。今回は「敷金」と「礼金」の違いや仕組み、よくある勘違い、そして注意点まで、やさしく解説していきます!


そもそも「敷金」とは?

「敷金(しききん)」とは、契約時に大家さん(オーナー)に預けるお金のことです。いわば“保証金”のようなもので、家賃の滞納や退去時の修繕費用などに備えて、あらかじめ支払っておくものです。

敷金の特徴
・基本的には退去時に返ってくるお金です
・ただし、部屋にキズや汚れがあった場合は修繕費が差し引かれます
・契約時に「家賃1〜2ヶ月分」として設定されることが多いです

つまり、敷金は「もしもの時のために、預けておくお金」。丁寧に使っていれば、退去時に全額または一部が返金されるケースがほとんどです。


「礼金」はどんなお金?

「礼金(れいきん)」は、大家さんに対して「この部屋を貸してくれてありがとうございます!」というお礼の意味で支払うお金です。昔の日本らしい“礼儀”の名残とも言われており、こちらは基本的に返ってきません。

礼金の特徴
・契約時に支払う“お礼金”として大家さんに渡す
・退去時に返金されることはない
・最近は「礼金ゼロ」の物件も増えてきている

このように、礼金は“消えるお金”というイメージです。予算を考えるときは、礼金があるかどうかで大きく変わってくるため、しっかりチェックしておきましょう。


敷金・礼金ゼロ物件って本当にお得?

最近は「敷金・礼金ゼロ」の物件も多くなっており、「初期費用を抑えられるからラッキー!」と思いがちですが、実は注意も必要です。

メリット
・契約時の初期費用がグッと安くなる
・気軽に引っ越しやすくなる

デメリット・注意点
・退去時に原状回復費用を全額請求されることがある
・トラブルが起きた際の対応が自己負担になることも
・契約内容に“クリーニング費”などが上乗せされていることも

敷金ゼロの代わりに「クリーニング費用○万円」などの名目で最初から費用が固定されているケースもあります。「ゼロ」という言葉に飛びつくのではなく、契約書の内容をよく確認することが大切です。


敷金トラブルを防ぐための3つのポイント️


・入居前に写真を撮っておく
 入居時の状態を記録しておくことで、退去時に「このキズはもともとあった」と証明しやすくなります。

・原状回復の範囲を確認
 普通の生活でついた汚れや劣化(経年劣化)は、原則として借主が負担する必要はありません。契約時に、どこまでが“原状回復”の対象なのかをしっかり確認しましょう。

・退去前には軽く掃除をしておく
 汚れやゴミが残っていると、その分余計な費用がかかることも。簡単な掃除でも金額が変わることがあるので、ぜひやっておきましょう。


まとめ:意味を理解して、納得のいく契約を

「敷金・礼金」と聞くと、なんだか難しそうに感じるかもしれませんが、それぞれの意味を知れば納得して契約できるはずです。

敷金は“保証金”、礼金は“お礼”。返ってくるかどうかが大きな違いです。初期費用を抑えたいときにはゼロ物件も魅力ですが、契約内容をしっかりチェックしてから判断することが大切です。

不動産の契約は人生の中でも大きなお買い物のひとつ。分からないことは遠慮せずに不動産会社に相談しながら、安心して新生活をスタートさせましょう!